ましんつ~るまがじん~vol.360~

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 ・今日のコラム………… 2021年 暦年受注の概要

 ・統計更新情報………… 2021年12月分受注速報発表

 ・最新情報……………… 1.生産システム部門研究発表講演会2022
               【コロケーション講演会】開催のお知らせ
               (一般社団法人日本機械学会)

             2.(再掲)
               第421回講習会
               「放電加工と電解加工の基礎と最新動向
                ~電気加工の最前線~」開催のお知らせ
               (公益社団法人精密工学会)

 ・編集後記……………… スキージャンプのスーツ規定違反に思うこと(H)

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◇ 今日のコラム
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○2021年 暦年受注の概要
 

 【受注総額】 1,541,419百万円 (前年比 +70.9%)

   2021年の工作機械受注額は、3年ぶりの増加で前年比+70.9%
  の1兆5,414億円となりました。新型コロナウイルスの影響からいち
  早く立ち直った中国が先行して回復し、年後半からは欧米や国内でも回復
  傾向が顕著になった結果、3年ぶりに1兆5千億円を上回り、過去4番目
  の受注額を記録しました。

   受注額全体に占めるNC工作機械の比率は98.3%で、6年連続で9
  8%を超え、過去最高比率を記録しました。

 

 【内需】 510,324百万円 (前年比 +57.3%)

   2021年の内需は、3年ぶりに増加し、前年比+57.3%の5,1
  03億円と3年ぶりに5千億円を上回りました。年前半は、新型コロナウ
  イルス感染拡大による経済活動の停滞から受注も低調だったものの、年後
  半からは補助金採択案件による受注の押し上げと、ワクチン接種の進展に
  よる経済活動の再開から回復が進み、9月以降は500億円/月を超える
  水準が続きました。

   業種別にみますと、全11業種全てで前年比増加となりました。半導体
  関連や部品不足に伴う増産対応などにより、一般機械や電気・精密は堅調
  に推移した一方、EV化の流れ等を受けて設備投資が停滞した自動車や、
  コロナ禍で航空産業の低迷が続いた航空機・造船・輸送用機械などは他業
  種に比べ回復が遅れました。また、金属製品や官公需・学校は、過去最高
  額を記録しています。

               金額(百万円)  前年比
    一般機械         200,489    150.6
     うち金型        26,785    201.6
    自動車          115,123    138.0
     うち自動車部品     84,015    151.2
    電気・精密        69,443    202.4
    航空・造船・輸送用機械  16,026    144.5

 

 【外需】 1,031,095百万円 (前年比 +78.6%) 

   2021年の外需は、3年ぶりに増加し、前年比+78.6%の1兆3
  11億円と3年ぶりに1兆円を超え、過去2番目の受注額となりました。
  年初はコロナ禍もあり6~700億円/月での推移でしたが、いち早く回
  復が進んだ中国において、テレワーク関連需要やEMSの大型受注が寄与
  し、3月からは800億円台後半まで急増しました。その後、中国で大型
  受注が落ち着きを見せる一方で、欧米地域で経済活動再開による需要の回
  復が進み、3月以降800億円/月を下回ることなく推移しました。特に
  10月、11月には、機械価格の値上げの動きに伴う駆け込み需要や、自
  動車や半導体関連での大型受注が各地で重なり、950億円を超える受注
  額を記録しました。

   地域別にみますと、アジアは4年ぶりに増加し、4年ぶりの5千億円超
  で過去2番目の受注額を記録しました。このうち、東アジアは韓国、台湾、
  中国が軒並み前年比7割以上の増加を示し、台湾と中国は過去最高額を記
  録しました。その他アジアは3年ぶりに増加し、3年ぶりに900億円を
  上回りました。インドでは、コロナの影響を受けながらも底堅く、自動車
  関連を中心に堅調に推移した一方、ASEAN地域ではコロナ禍からの回
  復が他地域に比べ鈍いものとなりました。

   欧州は、新型コロナ感染拡大の影響が年前半にかけて続いたものの、後
  半からは経済活動再開の動きを受け、EUを中心に回復が進み、3年ぶり
  に前年比増加し、3年ぶりの2千億円超えとなりました。国別では、「東
  欧」を除く全ての国・地域で前年比増加し、特にイタリアでは、設備投資
  優遇策や展示会の影響もあり11月に過去最高額を記録する等、高水準の
  受注が続き、年累計は2007年に次ぐ過去2番目の受注を記録しました。
  また、ドイツ、フランス、EU「その他」、トルコも前年から倍以上の増
  加となり、2019年実績を上回る受注額を記録しました。

   北米は、3年ぶりの増加で、3年ぶりに2,500億円を上回りました。
  欧州と同様、新型コロナ感染拡大からの回復が年後半から本格化し、特に
  アメリカは、ジョブショップや自動車、航空機など幅広い業種で需要が回
  復し、過去2番目の受注額を記録しました。また、カナダも2年ぶりの1
  50億円超で過去2番目の受注を記録しました。

 

             金額(百万円)  前年比
    アジア        517,262    177.4
     うち東アジア    425,759    177.8
     うちその他アジア  91,503    175.5
    欧州         210,697    218.8
    北米         282,473    158.0

 

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◆ 統計更新情報
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○2022年1月分受注速報発表(2月9日15時公表)

http://www.jmtba.or.jp/machine/data

  速報(2022年1月分)

         金額(百万円) 前月比  前年同月比

   受注総額    143,086   102.8    161.4

   うち内需    44,351    86.6    168.0

   うち外需    98,735   112.2    158.7

 

 ※ひとこと

   1月の受注速報を見ますと、受注総額は、前月比が3カ月ぶりの増加で
  2カ月ぶりに1,400億円を上回りました。前年同月比は15カ月連続
  増加で、1,000億円超えは、12カ月連続です。

   うち内需は、前月比2カ月ぶり減少、前年同月比11カ月連続増加で、
  5カ月ぶりに500億円を下回りました。基調に大きな変化は見られない
  ものの、オミクロン株の感染拡大や部品不足による納期の長期化等の影響
  が懸念されます。

   一方外需は、前月比3カ月ぶり増加、前年同月比15カ月連続増加で、
  2カ月ぶりに950億円を上回りました。1月は北米の寒波などの影響を
  受け、落ち込むことが多い月ですが、今月は前月から大きく増加しており、
  大型受注による押し上げがあったものと思われます。

   内外需の詳細については、次号以降でお知らせいたします。

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◇ 最新情報
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1.生産システム部門研究発表講演会2022
  【コロケーション講演会】開催のお知らせ(一般社団法人日本機械学会)
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 このたび、一般社団法人日本機械学会の主催により、生産システム部門研究
発表講演会2022【コロケーション講演会】が、オンライン形式にて開催さ
れますので、ご案内致します。

 読者の皆様にもご参考いただける内容と存じますので、奮ってご参加下さい。

・開催日:2022年3月7日(月)・8日(火)

・開催方法:オンライン開催

・申込締切:2022年3月2日(水)

・題目・講師
 
 特別講演(IIP2022との合同企画)2件予定
  ・講演1「生産工学と情報技術のバイオ医療分野への展開」
    東京大学 光石 衛 氏
  ・講演2「Well-beingを実現する人間拡張技術(仮)」
    パナソニック株式会社 安藤 健 氏

 ワークショップ ※本企画は無料で聴講頂けます(IIP2022との合同企画)
  ・技能のデジタル化の現状
  ・農業とデジタルツイン

 オーガナイズドセッション
  ・OS1. 生産・物流のモデリング・シミュレーションと見える化
  ・OS2. 生産管理・スケジューリングおよびサプライチェーン
  ・OS3. 設計・生産プロセスの情報化(CAD, CAM, CNCなど)
  ・OS4. 生産システムにおける設計・運用・評価および国際展開
  ・OS5. アディティブ・マニュファクチャリングの生産システム
  ・OS6. スマートマニュファクチャリング/機械・インフラの保守・
      保全・信頼性強化(IoT活用, AI活用, CPPSなど)
      (日本機械学会横断テーマ連携セッション)
  ・OS7. 企業の開発事例(講演原稿不要)

・参加費(税込)
    正員: 8,000円(協賛団体会員含む)
   会員外:13,000円
   学生員: 4,000円
  一般学生: 7,000円
  注)参加登録にかかわる決済時の手数料として、
    上記聴講料とは別に220円(税込)のご負担があります。

・生産システム部門研究発表講演会2022【コロケーション講演会】の
 詳細・参加申込は以下URLよりご確認下さい。
https://www.jsme.or.jp/msd/html/99/kouen22-6.html

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2.(再掲)
  第421回講習会「放電加工と電解加工の基礎と最新動向~電気加工の
  最前線~」開催のお知らせ(公益社団法人精密工学会)
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 このたび、公益社団法人精密工学会の主催により、第421回講習会「放電
加工と電解加工の基礎と最新動向~電気加工の最前線~」が、オンライン形式
にて開催されますので、ご案内致します。

 読者の皆様にもご参考いただける内容ですので、奮ってご参加下さい。

・開催日:2022年2月14日(月)10時00分
                 ~3月4日(金)17時00分

・開催方法:クラウドサービス「Box」を利用したオンデマンド形式

・申込締切:2022年3月4日(金)
      (開催期間中に参加申込をされた場合のキャンセルは不可)

・題目・講師

 1.「放電加工の基礎」
    東京大学 大学院工学系研究科教授 国枝 正典 氏

 2.「電解加工の基礎と動向」
    東京農工大学 大学院工学研究院教授 夏 恒 氏

 3.「放電加工に関する各種研究紹介」
    工学院大学 先進工学部教授 武沢 英樹 氏

 4.「電解加工に関する研究紹介」
    金沢大学 理工研究域准教授 小谷野 智広 氏

 5.「放電加工機における,最新技術のご紹介」
    株式会社ソディック 工作機械事業部副事業部長 山田 邦治 氏

 6.「次世代半導体向けマルチワイヤ放電スライス技術」
    三菱電機株式会社 先端技術総合研究所 駆動制御システム技術部
    放電システムグループ グループマネージャー 湯澤 隆 氏

 7.「ペムテック社精密電解加工機の事例紹介」
    YKT株式会社 営業本部グローバルサービスセンター
    グローバルサポート 梅園 航樹 氏

 8.「デンソーの放電加工と電解加工の応用事例の紹介」
    株式会社デンソー 生産技術研究開発部
    永井 暢彦 氏、安田 浩一朗 氏

 9.「産業用ガスタービン翼への放電・電解加工応用事例」
    三菱重工業株式会社 高砂ブレード・燃焼器製造部 生産技術課
    ブレード燃焼器生産設計チーム主任 井戸田 昌子 氏

・参加費(税込)
     会員:22,000円(賛助会員・協賛団体会員含む)
   学生会員: 2,000円(税込)
    非会員:36,000円(税込)
  学生非会員: 7,000円(税込)
  注)賛助会員無料券をお持ちの方はご利用下さい。

・第421回講習会詳細は以下URLよりご確認下さい。
https://www.jspe.or.jp/wp/wp-content/uploads/course/421.pdf

・講習会参加申込は以下URLよりお願い致します。
https://www2.jspe.or.jp/form/koshukai/koshukai_form.html

 

■ 編 集 後 記 ━━━━━━━━━━━━━━・・・・・‥‥‥………

○スキージャンプのスーツ規定違反に思うこと

4日に北京冬季五輪2022が開幕し、連日熱戦が繰り広げられています。

雪上や氷上での滑走技術を争う競技が多い冬季五輪では選手の技術と共にマテ
リアル(競技用具)も非常に重要となるため、選手にとっては自身や自国の連
盟が契約するメーカ、サービスマンからのサポートが欠かせません。

こうした中、7日に行われたスキージャンプ混合団体では、1回目の競技後に
抜き打ちで行われたマテリアルチェックで複数の選手におけるスーツ規定違反
が見つかりました。

マテリアルに関する違反は選手だけで対処できない部分が多く、特にスーツと
もなれば供給するメーカも即応が難しいでしょうから、せめてスーツの検査は
競技前に完了して頂き、選手やメーカが対応できるかたちにして欲しいと願う
次第です。

競技人生の集大成として五輪に臨む選手がマテリアル規定違反で努力を無駄に
してしまうのは非常に残念であり、不憫でなりません。

(H)

 

次回、Vol.361は2022年2月21日(月)に配信予定です。

毎度最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。
次号もよろしくお願いします。  

 

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【ましんつ~るまがじん】

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