ましんつ~るまがじん~vol.249~

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 ・今日のコラム………… 2017年 暦年受注の概要

 ・編集後記……………… 平昌冬季五輪への北朝鮮選手の参加について(H)

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◇ 今日のコラム
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○2017年 暦年受注の概要
 

 【受注総額】 1,645,554百万円 (前年比 131.6%)

   2017年の工作機械受注額は、3年ぶりに増加し、前年比+31.6
   %となりました。初めて1兆6千億円を超え、2007年の1兆5,9
   00億円を上回り、10年ぶりに過去最高額を更新しました。

   このうち、NC工作機械は、1兆6,162億円(同+31.9%)で、
   総額同様3年ぶりに増加し過去最高額となりました。

   受注総額の内訳をみると、内需は6,294億円(同+18.6%)、
   外需は1兆162億円(同+41.2%)で、外需比率は同+4.2pt
   の61.8%に上昇しました。

 【内需】 629,369百万円 (前年比 118.6%)

   2017年の内需は、前年比+18.6%と2年ぶりに増加し、リーマ
   ンショック以降では初めて6,000億円を超えました。

   年初は、補助金待ちなどにより400億円/月前後の水準だったものの、
   補助金採択結果が公表された3月以降は受注が回復し、補助金関連需要
   の他、自動車向けや半導体関連需要が内需を押し上げ、3月から10カ
   月連続で500億円を超える受注が継続しました。特に9月と12月に
   は600億円/月を超え、リーマンショック以降の月間最高額をそれぞ
   れ更新しました。

   業種別にみますと、一般機械、自動車、電気機械、精密機械等、主要業
   種を中心に全11業種中9業種で前年実績を上回りました。特に一般機
   械、電気機械、精密機械、等6業種は、リーマンショック以降の最高額
   を記録しました。一方で、航空機・造船・その他輸送用機械と鉄鋼・非
   鉄金属は前年割れとなりました。
   
               金額(百万円)  前年比
    一般機械         259,144    125.1
     うち金型        27,574     89.6
    自動車          201,119    115.0
     うち自動車部品     139,936    120.6
    電気・精密        62,349    135.9
    航空・造船・輸送用機械  23,840     79.3

 【外需】 1,016,185百万円 (前年比 141.2%) 

   2017年の外需は、前年比+41.2%で3年ぶりに増加しました。
   3年ぶりの1兆円超えで2014年(1兆130億円)を上回り、過去
   最高額となりました。

   年前半から中国市場が急速に回復したことに加え、中国のEMS関連特
   需が3月以降に再び発現し、高水準の受注が継続しました。また、欧米
   市場の回復も継続したことや、為替が円安傾向で安定的に推移したこと
   も外需の増加に寄与しました。この結果、3月以降は800億円前後の
   受注が続き、11月、12月には、外需単体として初めて1千億円を超
   えるなど、高水準の受注が継続しました。

   地域別にみると、アジアは3年ぶりに前年比増加し、3年ぶりに5千億
   円を超えました。このうち、東アジアでは、韓国が同+23.9%の4
   38億円、台湾が同+42.3%の289億円、最大需要国である中国
   が同+113.2%の3,471億円と倍増以上の伸びを見せ、台湾と
   中国は外需国・地域別統計開始(1998年)以来の最高額を記録する
   など、中国市場の回復が周辺国にも好影響を与える形となりました。
   その他アジアでは、インドネシア(同▲25.6%)以外の国・地域で
   前年を上回ったものの、2年連続で1千億円を下回り力強さに欠けまし
   た。ただし、インド(同+34.7%、374億円)では、自動車向け
   投資が増加し、外需国・地域別統計開始以来の最高額を記録したほか、
   タイ(同+12.1%、228億円)も6年ぶりに前年比増加に転じる
   など、緩やかながら、回復に向けた動きもうかがえました。

   欧州は、Brexitなど各種リスク要因が潜在したものの、緩やかな
   回復が継続し、リーマンショック以降で初めて2千億円を超えました。
   国別では、EU主要国のうち、けん引役となったドイツ(同+11.7
   %、513億円)が3年ぶりに500億円を超え、イタリア(同+57.
   7%、367億円)も政策効果が寄与しリーマンショック以降で初めて
   300億円を上回りました。その他でも、ロシア・その他(同▲34.
   3%、51億円)を除くすべての国・地域で前年を上回りました。

   北米は、3年ぶりの増加で、2年ぶりに2,500億円を上回り、高水
   準の受注が継続しました。アメリカ(同+16.2%、2,355億円)
   は2014年の過去最高額(2,489億円)に次ぐ水準であり、自動
   車関連では前年から大幅な増加は見られなかったものの、新政権下での
   製造業に対する期待などから、インフラ関連を中心に投資マインドは高
   く、前年を上回る高水準の受注が続来ました。また、メキシコ(同▲2
   2.4%、189億円)は、懸念されていた自動車向け投資等の極端な
   落ち込みは見られず、堅調に推移しました。
 
  
             金額(百万円)  前年比
    アジア        514,002    179.1
     うち東アジア    419,822    191.9
     うちその他アジア  94,180    138.2
    欧州         213,716    119.1
    北米         269,660    113.7

 

■ 編 集 後 記 ━━━━━━━━━━━━━━・・・・・‥‥‥………

○平昌冬季五輪への北朝鮮選手の参加について

 2月9日から25日に掛けて、韓国・平昌において冬季五輪が開催されます。

 幼い頃から雪国でアルペンスキーに取り組んできた私にとって、冬季五輪は
非常に特別な大会です。

 さて今回、北朝鮮が2大会ぶりに冬季五輪に出場することになりました。
 参加種目は、フィギュアスケート、スピードスケート・ショートトラック、
アルペンスキー、ノルディックスキー、アイスホッケー女子とのことです。

 北朝鮮は国連加盟国による禁輸制裁を受けており、2016年4月から外国
製のスケート靴、スキー靴を調達できていません。

 アルペンスキーに関して言えば、競技用の道具については欧州のスキーメー
カーが席巻しているのですが、競技傾向の変化に合わせたスキー技術の進歩に
伴い、スキー靴も毎年進化しており、メーカーと選手が最新のマテリアルで日
々テストを重ねなければ、百分の一秒差の勝負をすることは非常に困難な状況
です。

 今回の冬季五輪では、北朝鮮選手がどのような道具を用いて出場するのかも
注目したいです。

(H)

次回、Vol.250は2018年2月13日(火)に配信予定です。

毎度最後までお付き合い頂き、ありがとうございました。
次号もよろしくお願いします。

 

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