スター精密株式会社

自社ユーザーだからこそのこだわりの自動旋盤開発
それが真のユーザーオリエンテッド

ユーザーがユーザーのために作った自動旋盤

1952年、「この資金で工作機械設備を買って、自社で使う自動盤を、自分自身で作れ」 という鈴木良一初代社長の言葉の下、5万円で購入した4台の中古の機械からスター精密製自動旋盤第一号は生まれました。以来自社で使うほとんどの自動旋盤を自分達で作るようになり、これがユーザーオリエンテッドなスター精密製マシンの礎となりました。
この、ユーザーオリエンテッドを開発思想の基本に置く弊社が、近年工作機械開発 で特にこだわってきたのが「機械剛性の向上と制御の最適化」というテーマです。機 械剛性を高めることは、切削や材料送りなどの機械動作によって生じる振動を抑制し、 加工精度を向上させるための重要なファクターです。スイス型CNC自動旋盤SB-16シ リーズなどで刃物台に採用された「スラント型すべり案内面構造」は、他に類を見な い独創的な構造です。この機構により圧倒的な機械剛性が得られ、長時間連続稼働時 の加工精度を高レベルで維持できるようになりました。制御技術の最適化という点で は、切削自体の高速化はもちろん、サイクルタイム中で少なくないウェイトを占める 「非切削時間」の短縮に着目しました。そして開発された「スターモーションコント ロールシステム」は、刃物の待ち合わせや加工軸の切り替え時に起こる非切削時間を 極限まで削減しました。

 

世界中のユーザーに、世界で最高の一台をお届けします

弊社は1962年に自動旋盤SJ-8型を初めて イギリスに輸出して以来、その製品の優秀 性・独創性で海外ユーザーからも高い評価 を頂いています。そして海外ユーザーや国 内ユーザーの世界展開をサポートするため に、生産・販売・メンテナンスのネットワ ークを世界規模で構築しています。現在は 欧州における環境規制「RoHS」に完全対応 すべく、ネジ1個、ケーブル1本にまでこ だわった製品作りに取り組んでいます。 また、機械のデザインにもこだわる欧州市 場に対応するため開発されたスイス型自動旋盤ECAS-20Tは、機能美溢れるそのスタイ ルにより、第39回機械工業デザイン賞にお いて日本工作機械工業会賞を受賞しました。

ECAS20T本体
        ECAS20T本体

時代を的確に捉え、積極的な設備投資を

生産設備面においては1984年、それまで 静岡市の瀬名川工場で研究開発されていた 無人加工システムをより大規模に導入すべ く、新たな生産拠点として菊川工場が建設 されました。工場内には当時最新鋭の無人 加工システムが6台設置され、生産性は飛 躍的に向上しました。さらに2005年9月、 総床面積9,000m2、2階建(一部3階)の第 3工場棟が完成しました。工場全体をALC で覆い、床厚は700mm床暖房システムを採 用、屋根を2層にした温度変化の極めて少 ない建物です。高性能フィルターを備えた 24時間換気システムにより空気中の花粉ま でシャットアウトし、外気が入り難いよう 工場内は加圧されています。これら全ては 組み立て精度と作業環境向上のために考え 尽くされたものです。
しかし自慢は建物だけではありません。 いい「モノづくり」には、その設備を存分に活用できる「匠の技」の持ち主が欠かせ ません。例えばサイクルタイム短縮が命題 である製造分野において、キサゲ加工は明 らかに時代に遡行する工程です。しかし弊 社ではこうした「匠の技」を仕上げ工程に 積極的に取り入れることで、機械仕上げで は不可能なサブミクロン単位の精度を実現 し、ユーザーの皆様により精密で長持ちす る一台を提供しています。また企業の発展 に必要不可欠な若手技術者育成のために、 ベテラン技術者とペアを組ませて技術伝承 を行っています。その結果、多くの社員が 国家技能検定を取得するまでになりました。
このように弊社は、設備と人材両面でよ りユーザーオリエンテッドな機械開発を目 指しています。また営業技術担当者だけで なく開発担当者も顧客訪問を行うなどきめ 細かいユーザーサポートを実践し、顧客満 足度を高めるべく日々努力しています。

 

菊川工場全景

キサゲ
菊川工場全景 キサゲ
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