ヤマザキマザック株式会社

グローバルな視点で、 お客様支援と社会貢献を

このたびの東北地方太平洋沖地震で被災された皆様に心よりお見舞い申し上げます。皆様の一日も早い復興を心よりお祈り申し上げます。

ヤマザキマザックは、自動車、航空機、工作機械など代表的なモノづくりの集積地である愛知県に本社があります。名古屋市の中心部から車で北へ約30分の大口町には、本社及び大口工場、さらに北へ約30分の岐阜県美濃加茂市には美濃加茂工場など国内に5つの工場と海外に4つの工場があり、工作機械とレーザー加工機を生産しています。2009年に創業90周年を迎え、グローバルな視点で、独創的な製品開発、さらにはお客様支援を行い、環境や地域に配慮した活動も積極的に進めております。


グローバル化のスタートは海外生産から

当社の特徴である「グローバル化」の第一歩は海外生産です。「求められる機械をお客様の近くで迅速に開発、生産、提供し、末永くサービスすることが何よりも顧客満足につながる」という考えに基づくもので、現在、米国(1974年)、英国(87年)、シンガポール(92年)、中国(2000年)の4ヵ国に海外製造拠点を展開しています。中でも、海外工場第1号となる米国進出は、米国の著名な工作機械メーカーが集積し、工作機械のメッカと言われたシンシナティよりオハイオ川対岸にあるケンタッキー州フローレンスでの工場建設がスタートでした。

米国工場 米国工場英国女王賞
米国工場 英国女王賞

進出各国では、地域に密着した地道な活動を続けており、お蔭様で「全米最優秀企業トップ10」(1988年)、「英国女王賞」(1992年、2007年)などを頂きました。当社の「グローバル化」は、生産段階ばかりでなく、お客様への機械納入後にも「全世界のマザック拠点から万全なサービス体制を供給する」という地球規模でのサービス対応でも具現化されています。世界21ヵ国70ヵ所以上に展開するテクノロジーセンタとテクニカルセンタのサポート拠点群がその前線基地です。


「独創的な製品開発を目指して」

もう一つの特徴は、独創的な製品開発です。社内外に良きパートナーを作り、従来の常識に捉われず、新しいことに挑戦する姿勢は、設計・開発部門だけでなく、経営や営業、生産、サービスなどでも浸透しています。例えば、開発面では、独自のマザトロールコントロールや無人化システム、複合加工機などがあります。日本製工作機械が世界から認められた最大の要因は、手動操作式から数値制御装置付へといち早く転換したことです。

対話型マザトロールT1      インテグレックス200
  対話型マザトロールT1  インテグレックス200

1981年に開発されたマザトロールコントロール「T1」は、「誰でも買える旋盤は、誰でも使える旋盤でなければならない」という掛け声で始まり、さらに「誰でも簡単に使えるNC装置の開発が不可欠」という発想から独創的な対話型プログラム方式の「T1」が生まれました。また、本格的複合加工機の開発においても、常識に捉われない果敢な挑戦が様々な形で実を結び、代表機種「インテグレックス」が誕生しました。


真の顧客満足を追い求めて

顧客満足の真価が問われるのは災害時における対応です。今回の東北地方太平洋沖地震でも、発生直後から緊急対策チームを立ち上げ、被災されたお客様の一日も早い生産復旧のため支援活動をスタートさせました。また、「お客様に最も近い所で造る」という考えで設けた当社の海外工場には、サービス拠点としての意味合いも込められています。例えば、2002年に起きたオーストリアのドナウ川氾濫では、被災機の一部を英国工場で修理する一方、他を大口本社工場でもオーバーホールし、被災社の韓国工場に移すという緊急対応を行うなど国境を越えた連携ができました。また、2005年に米国ニューオリンズ地区を襲ったハリケーン・カトリーナの洪水に対する被災社への支援活動については、地元メディアにより当社の迅速性が大きく報道されました。


環境にやさしくクリーンな「地下工場」

地下工場「フェニックス研究所」
地下工場「フェニックス研究所」

環境保全は企業に求められる最重要課題です。当社は2008年に世界に例の無い大規模な地下工場「フェニックス研究所」を岐阜県美濃加茂市に完成させました。
当地下工場は、広さ10,000m2のレーザー加工機の組立工場として、特殊な構造により工場内温度が自動的に調整されるように工夫され、年中16℃の地下地熱を利用して、工場とオフィスの温度が冬季18℃、夏季28℃の範囲に保たれています。大型のエアコンを必要としないため、従来の地上の工場に比べ、大幅な省エネとクリーン性を両立させました。一見すると工場とは全く気が付かない景観による周辺との調和、工場内騒音が周辺に漏れないなど、優れた「エコファクトリー」となっており、これからの低炭素社会における省エネ・土地活用、さらには、地域と調和する工場のあり方としても注目されています。

「工作機械」を、できるだけ多くの方々に知って欲しい

マザック工作機械ギャラリー
マザック工作機械ギャラリー

われわれの「工作機械」は、残念ながら一般の方にはほとんど知られていません。時には「耕作機械」と間違えられることもあります。そこで、当社は昨年4月に名古屋市東区葵町に「マザック工作機械ギャラリー」をオープンしました。

世界のモノづくりを底辺で支える「工作機械」の歴史と役割りを若い世代を含めた多くの方々に知って欲しいという願いから市街地に設けました。最新の工作機械による加工実演と工作機械で加工された自動車・航空機・人口骨などの様々な部品を展示し一般公開しています。
これからも世界中のものづくりの支援だけにとどまらず、工作機械ギャラリーなどを通じた業界普及活動を通じて業界の発展に取り組んで参ります。

今後ともヤマザキマザックをよろしくお願い致します。

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