ましんつ~るまがじん~vol.309~

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 ・今日のコラム………… 新年の御挨拶(常務理事 長濱 裕二)

 ・統計更新情報………… 2019年12月分受注速報発表

 ・最新情報……………… 1.令和2年度税制改正大綱について(速報)

             2.【経済産業省より】
               コネクテッド・インダストリーズ税制(IoT税制)
               の廃止と経過措置に関するお知らせ

 ・編集後記……………… イベント盛りだくさんの1年が始まりました(T)

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◇ 今日のコラム
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○新年の御挨拶(常務理事 長濱 裕二)

2020年の新春を迎え、謹んで新年のお慶びを申し上げます。

2019年の工作機械受注は、米中貿易摩擦長期化が世界の設備投資の下押し
圧力となって作用し、12月速報値の段階で修正見通し1兆2,500億円を
下回り、3年ぶりに減少に転じました。

本年2020年の工作機械受注については暫く一進一退の局面が続くでしょう
が、内外の生産技術革新に向けた根強いニーズに支えられて、設備投資マイン
ドは徐々に好転していくものと考えられます。全体としては、今年前半に受注
は底を打って、緩やかに反転して行くと期待されることから、飯村会長は、当
会賀詞交歓会の場で、2020年の工作機械受注見通しを1兆2,000億円
と発表されました。

さて、本年12月7日から12日まで、当会は日本国際工作機械見本市
(JIMTOF・Tokyo 2020)を開催致します。全世界に向けて、
日本が誇る最先端の工作機械技術・製品を発信するほか、全国から学生を招待
する「工作機械トップセミナー」や企画展示等を通じて、社会一般における工
作機械産業への認知度向上についても取り組んで参ります。

 本年も、読者の皆様に工作機械産業やものづくりへのご理解を深めていただ
けるよう、最新の関連情報を分り易く配信していきますので、よろしくお願い
申し上げます。

 

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◆ 統計更新情報
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○2019年12月分受注速報発表(1月15日15時公表)
https://www.jmtba.or.jp/machine/data

  速報(2019年12月分)

         金額(百万円) 前月比  前年同月比

   受注総額    89,969   110.2    66.4

   うち内需    37,208   118.6    65.1

   うち外需    52,761   104.9    67.3

 

  速報(2019年累計)

         金額(百万円) 前年比

   受注総額   1,229,755   67.7

   うち内需    493,089   65.7

   うち外需    736,666   69.1

 

 ※ひとこと
   12月の受注速報を見ますと、受注総額は前月比3カ月ぶり増加、前年
  同月比15カ月連続減少で、わずかに900億円に届かず、3カ月連続の
  900億円割れとなりました。12月としては、2012年(841億円)
  以来7年ぶりの900億円割れとなります。
   うち内需は、前月比3カ月ぶり増加、前年同月比13カ月連続減少で、
  3カ月連続で400億円を下回り、12月としては、2013年(367
  億円)以来6年ぶりの400億円割れとなりました。前月から増加したも
  のの、依然水準としては低く、依然国内投資は厳しい状況が続いています。
   うち外需は、前月比2カ月ぶり増加、前年同月比15カ月連続減少で、
  5カ月連続の550億円割れとなりました。12月の550億円割れは、
  2009年(426億円)以来10年ぶりで、リーマンショック以降の最
  低額となっています。主要3極共に弱い状況が続いていますが、今月もま
  だ回復に向けた動きを感じることはできません。
      
   この結果、2019暦年の累計受注額は、総額が前年比3年ぶりに減少
  し、9年連続の1兆円超えとなったものの、3年ぶりに1兆3千億円を下
  回りました。
   うち内需は、前年比3年ぶりの減少で、5年ぶりの5千億円割れとなり、
  うち外需も、前年比3年ぶり減少で、3年ぶりの8千億円割れとなりまし
  た。

   12月単月及び19年累計の詳細につきましては、1月23日の確報時、
  および今後のコラムの中でお伝えしたいと思います。

 

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◆ 最新情報
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1.令和2年度税制改正大綱について(速報)
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 12月12日(木)に令和2年度税制改正大綱が政府与党より公表され、同
月20日に閣議決定されました。
 速報として、税制改正大綱の内容のうち、法人税関連で業界に関わりがある
と思われる項目について、ご紹介します。

1.オープンイノベーション促進税制の創設(大綱 P60)

 アベノミクスの成果により増加してきた現預金等を活用して、イノベーショ
ンの担い手となるスタートアップへの新たな資金の供給を促進し成長に繋げて
いくため、国内の事業会社やCVC(コーポレートベンチャーキャピタル)か
ら、創業10年未満の未上場ベンチャー企業に対し、1件あたり1億円(中小
企業からの出資の場合は1,000万円)以上の出資が行われた場合、25%
の所得控除を受けることができる制度が創設されました(2022年3月31
日まで)。

 

2.5G投資促進税制の創設(大綱 P62)

 5G情報通信インフラの早期かつ集中的な整備を行うため、5G設備に係る
投資について、30%の特別償却又は15%の税額控除の優遇を受けることが
できる制度が創設されます(2022年3月31日まで)。

 対象事業者は、全国・ローカルの5G事業者で、特定高度情報通信等システ
ム導入計画(仮)の認定を受け、計画に基づく設備等の導入を行った場合、対
象設備(送受信設備など)の投資分について優遇を受けることができます。

 全国の通信キャリアの他、工場の自動化等に資するローカル5Gも対象とな
りますので、今後詳細が明らかになると思いますが、利用を検討できる事例も
有るかと思います。

 

3.中小企業者等の少額減価償却資産の取得価額の損金算入特例の延長
  (大綱 P77)

 中小企業者等が少額減価償却資産(30万円未満)を取得した場合に、年間
300万円までの取得価額の全額を損金算入することができる特例の適用期限
が2年延長されました(2022年3月31日まで)。

 

 その他、

・大企業の研究開発税制等の租税特別措置の適用が停止される要件の見直し
 (大綱 P61)

・大企業の賃上げ・生産性向上のための税制における設備投資要件の厳格化
 (大綱 P62)

・交際費等の損金不算入制度の見直し(大綱 P62)

・中小企業の交際費課税特例の延長(大綱 P69)

・連結納税制度の見直し(大綱 P63)

・消費税の申告期限の延長特例の創設(大綱 P82)

等が決定しましたが、これらの内容については、以下の税制改正大綱及び
経済産業省の税制改正資料をご参照いただければと思います。

また、コネクテッド・インダストリーズ税制(IoT税制)が1年前倒し廃止
となることが決定しましたが、こちらの詳細については、後掲の「最新情報」
にてご確認ください。

 

【令和2年度税制改正大綱(自民党)】
https://www.jimin.jp/news/policy/140786.html

【経済産業省「令和2年度税制改正について」】
https://www.meti.go.jp/main/zeisei/zeisei_fy2020/zeisei_k/index.html

 

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2.【経済産業省より】コネクテッド・インダストリーズ税制(IoT税制)
         の廃止と経過措置に関するお知らせ
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12月20日(金)に閣議決定された「令和2年度税制改正の大綱」において、
コネクテッド・インダストリーズ税制(IoT税制)による特別償却及び税額
控除制度は、所要の経過措置を講じた上で、予定していた終期を1年前倒しし、
令和2年3月31日を以って廃止されることとなりました。

ただし、令和2年3月31日までに認定を受けた法人等が、認定革新的データ
産業活用計画に係る革新的情報産業活用設備について、令和3年3月31日ま
でに取得・供用した場合には、従前どおり税制の適用ができる経過措置が講じ
られます。

今後、本税制の利用を検討されている場合、速やかにご対応いただく必要があ
りますので、下記ページをご参照の上、所要の手続きをお願いいたします。

●本件プレスリリース(経済産業省)
https://www.meti.go.jp/press/2019/12/20191220008/20191220008.html

●具体的手続等

(総務省)
http://www.soumu.go.jp/ict_seisan/index.html

(経済産業省)
https://www.meti.go.jp/policy/it_policy/data-katsuyo/iot-zeisei/iot-zeisei.html

 

■ 編 集 後 記 ━━━━━━━━━━━━━━・・・・・‥‥‥………

○イベント盛りだくさんの1年が始まりました(T)

 読者の皆様、あけましておめでとうございます。

 2020年が始まりました。今年は色々なイベント事がある一年になりそう
です。一部ご紹介すると、IT関連では、昨日にWindows7のサポート
が終了し、PHSの個人向けサービスが7月に終了予定となっている一方、今
年から5Gの商用サービスが始まります。

 イベント関連では、7月から東京オリンピック、パラリンピックが開催され、
その後12月には、当会の一大イベントであるJIMTOFが控えています。

 国際的には、イギリスのEU離脱やアメリカの大統領選挙など、世界経済に
影響が大きいと思われるイベントも控えています。

 受注が低調な中で、こうしたことが、設備投資に悪影響を及ぼすことなく、
起爆剤になってくれることを願ってやみません。

 
 なお、個人的に気になった出来事は、春に横浜ベイサイドのアウトレットが
リニューアルオープンすることと、6月に横浜山下ふ頭地区で「ガンダムファ
クトリー横浜」が開館することでしょうか(笑)

 今年1年が皆様にとって良い年になるよう、お祈りするとともに、
 本年もましんつ~るまがじんをよろしくお願いいたします。

(T)

 

次回、Vol.310は2020年1月23日(木)に配信予定です。

毎度最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。
次号もよろしくお願いします。  

 

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【ましんつ~るまがじん】

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