ましんつ~るまがじん~vol.311~

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 ・今日のコラム………… 2019年 暦年受注の概要

 ・統計更新情報………… 2020年1月分受注速報発表

 ・編集後記……………… 新型コロナウィルス(M)

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◇ 今日のコラム
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○2019年 暦年受注の概要
 

 【受注総額】 1,229,900百万円 (前年比 67.7%)

   2019年の工作機械受注額は、3年ぶりに減少し、3年ぶりに1兆3
   千億円を下回って、前回の谷である2016年とほぼ同水準の受注とな
   りました。

   このうち、NC工作機械は、1兆2,062億円(同▲32.4%)で、
   総額同様、3年ぶりの減少となりました。受注額全体に占めるNC工作
   機械の比率は98.1%で、前年から0.1ポイント減とわずかに減少
   しました。

 

 【内需】 493,188百万円 (前年比 65.7%)

   2019年の内需は3年ぶりに減少し、5年ぶりの5千億円割れとなり
   ました。

   2018年に550億円/月を下回ることがなかった内需は、2019
   年初から500億円を割り込み、3月に539億円と500億円を超え
   たものの、その後も減少傾向が続き、6月には400億円割れ、10月
   には350億円を下回りました。

   こうした減少の背景には、前年まで好調だった自動車や半導体関連の需
   要が低迷したことや、米中貿易摩擦による中国市場の落ち込みから輸出
   が減少し、輸出関連産業の投資マインドが冷え込んだこと等が考えられ
   ます。

   業種別にみますと、全11業種中、「その他需要部門」を除く10業種
   で前年割れとなり、主要4業種では、前年好調だった自動車や半導体に
   関連する業種(一般機械、電気機械など)の減少幅が大きくなりました。

               金額(百万円)  前年比
    一般機械         202,203     68.0
     うち金型        20,987     74.2
    自動車          139,762     56.3
     うち自動車部品     101,224     61.2
    電気・精密        43,025     57.3
    航空・造船・輸送用機械  24,425     91.3

 

 【外需】 736,712百万円 (前年比 69.1%) 

   2019年の外需は3年ぶりに減少し、2年連続の1兆円超えだった昨
   年、一昨年から急減し、3年ぶりの8千億円割れとなりました。201
   8年後半から、EMS特需の剥落と共に、中国経済の減速を受け、緩や
   かな減少傾向だった外需は、2019年入り後も下がり続け、年初70
   0億円台後半だった外需は、8月に550億円を下回る水準まで減少し、
   その後は低水準横ばいの推移となりました。内需同様、米中貿易摩擦に
   加え、中国経済の減速が中国国内のみならず、周辺国・地域や欧州など
   に波及したこと等が影響しました。

   地域別にみますと、アジアは2年連続の減少となる前年比▲38.2%
   の2,958億円で、3年ぶりに3千億円を下回りました。このうち、
   東アジアを国・地域別にみると、中国が同▲42.7%となったほか、
   韓国が同▲34.6%、台湾が同▲30.1%と軒並み3割以上減少し
   ました。その他アジアは、3年ぶりの減少で、3年ぶりに900億円を
   下回りました。域内すべての国・地域で前年割れとなり、特にインドは、
   中国市場の影響を受けにくく、年央まで比較的堅調だったものの、自国
   経済の減速などから夏場以降、自動車を中心に需要が急減しました。

   欧州は、Brexitなど各種リスク要因が潜在する中で、米中貿易摩
   擦により中国向けの輸出で影響を受けたドイツなどを中心に減少傾向が
   続き、3年ぶりに減少し、3年ぶりの2千億円割れとなりました。国別
   では、すべての国・地域で前年割れとなり、特に中国の影響を大きく受
   けたドイツ、政策効果が剥落したイタリア、自動車関連投資が落ち込ん
   だ東欧等で落ち込み幅が大きくなりました。

   北米は、3年ぶりの減少で、2年ぶりに3千億円を下回りましたが、ア
   メリカの一般経済の堅調さや、米中貿易摩擦の影響が比較的軽微だった
   ことなどにより、アジア、欧州程の大きな落ち込みにはならなかった。
   アメリカは、製造業に弱さが見られるようになったものの、8年連続で
   2千億円を超えたほか、カナダも3年連続150億円超えで、ほぼ前年
   並みの水準を維持しました。また、メキシコは、自動車関連投資減速の
   影響から、やや減少幅が大きくなりました。

 

             金額(百万円)  前年比
    アジア        295,755     61.8
     うち東アジア    212,022     59.5
     うちその他アジア  83,733     68.4
    欧州         177,182     72.5
    北米         246,199     75.6

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◆ 統計更新情報
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○2020年1月分受注速報発表(2月12日15時公表)
https://www.jmtba.or.jp/machine/data

  速報(2020年1月分)

         金額(百万円) 前月比  前年同月比

   受注総額    80,775    89.6    64.4

   うち内需    29,621    79.4    63.3

   うち外需    51,154    96.9    65.1

 ※ひとこと
   1月の受注速報を見ますと、受注総額は前月比2カ月ぶり減少、前年同
  月比16カ月連続減少で、2カ月ぶりの850億円割れとなりました。1
  月としては、2013年(716.6億円)以来7年ぶりの850億円割
  れとなります。
   うち内需は、前月比2カ月ぶり減少、前年同月比14カ月連続減少で、
  2013年5月(291.7億円)以来、80カ月ぶりの300億円割れ
  となりました。1月は例年、補助金待ちなどの要因もあり、他の月に比べ
  ても弱めの動きになりますが、厳しい受注環境の下、なかなか上昇の兆し
  を感じにくい状況が続いています。
   うち外需は、前月比2カ月ぶり減少、前年同月比16カ月連続減少で、
  6カ月連続の550億円割れとなりました。1月の550億円割れは、2
  013年(476.4億円)以来7年ぶりとなります。地域別の詳細は、
  不明ですが、金額規模から見ても、依然、全地域で内需同様力強さに欠け
  る状況が続いているものと思われます。

   ただし、”2020年前半は弱含みで推移する”との業界の大方の見方
  に沿った数字とも捉えられ、今後の浮上のきっかけを待ちたいところです。

   内需業種別や外需国・地域別などの詳細につきましては、確報時にお知
  らせします。

 

■ 編 集 後 記 ━━━━━━━━━━━━━━・・・・・‥‥‥………

○新型コロナウィルス

 中国を中心に新型コロナウイルス(COVID-19)による肺炎が、連日
ニュースで報じられています。感染の拡大が続いており、経済活動への影響も
懸念されています。

 (新型の話ではありませんが、)一般的に肺炎とは、「細菌やウイルスなど
の病原微生物が感染して、肺に炎症を起こす病気で、主な症状はせき、たん、
息切れ、胸の痛み、発熱などがでる(日本呼吸器学会)」とのことです。

 治療法は原因となっている病原体(細菌やウイルスなど)が何なのかを見極
め、原因菌に合った薬を用いるなどの薬物治療が中心です。

 平成26年の厚生労働省の統計によると、わが国における肺炎による死亡者
数は、悪性新生物、心疾患に続く第3位となっています。

 新型コロナウィルスの対策は確立されていませんが、予防手段として手洗い
が有効とのことです。今の時期、日本ではインフルエンザや胃腸炎等流行して
います。新型コロナウィルスにかかわらず、食事前や帰宅後の手洗いはしっか
りと行いたいものです。

(M)

次回、Vol.312は2020年2月20日(木)に配信予定です。

毎度最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。
次号もよろしくお願いします。  

 

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【ましんつ~るまがじん】

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