ましんつ~るまがじん~vol.192~

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 ・今日のコラム………… 工作機械工業 収益状況集計(2015年度通期)
             集計結果について

 ・統計更新情報………… 2016年5月次受注短観発表

 ・最新情報  ………… IMTS2016 視察団編成のご案内

 ・編集後記……………… 消費税率引き上げ延期について(T)

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◇ 今日のコラム
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○工作機械工業 収益状況集計(2015年度通期)集計結果について

 

 前年度より調査を開始しております、「工作機械工業 収益状況集計」につ
き、2015年度通期の集計結果がまとまりました。

 本調査は、速報性のあるデータ提供を目的とし、会員企業のうち工作機械専
業比率30%以上の上場企業を対象に決算短信、四半期報告書を集計したもの
です。

各期の調査結果は、下記URLよりご覧いただけます。
https://www.jmtba.or.jp/archives/6374

 
 調査結果については、表1の連結決算の概要を見ると、第4四半期単体では、
期末ということもあり、売上高は四半期で最も高くなりました。ただし、各利
益率は第2四半期を下回りました。これは、円高の影響によるものと推察され
ます。

 この結果、2015年通期の実績は、当期利益を除き前年度から増収増益で、
高水準の受注状況の下で、堅調に推移したものと思われます。なお、当期利益
が減少しておりますが、これは個社の特別損失によるものではなく、各社の法
人税等の増加によるものです。また、純利益の減少についても、有価証券評価
差額金や為替換算調整勘定の減少が主要因で、経営状況の悪化を示すものでは
ありません。

 表2の損益状況についてみると、売上高、売上総利益、営業利益の増加社数
は、第3四半期時点よりも減少し、経常利益と当期利益の増加社数は前期と同
数となりました。赤字社数は第3四半期時点から営業利益、経常利益、当期利
益とも減少しました。

 表3の2016年度通期の見通しは、売上高、各利益とも前期から減少する
見通しとなりました。ただし、表4の各社の増減をみると、見方が割れていま
す。各社の見通しの根拠のコメントを見ますと、海外は新興国経済をはじめと
する世界経済の先行き不透明感、国内は緩やかな回復を見通すものの、個人消
費や設備投資の低迷を危惧する声が大勢を占めており、2016年度の見通し
が非常に難しい状況が推察されます。

 表5の2015年度通期の工作機械事業の概況については、売上高、営業利
益ともに前年度比増加しましたが、増加幅は全社計と比べ小さくなり、専業比
率も低下しました。参考の25社計(表6)を見ても、同様の傾向を示してい
ます。
 

 

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◆ 統計更新情報
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○2016年5月次受注短観発表(2016年5月31日15時公表)

《工作機械統計ページ》
 https://www.jmtba.or.jp/machine/data

  1、業況に関する判断(DI)
   (a)会社全体の業況    足元  2.8 (△5.7)  翌月  9.9
   (b)工作機械事業の業況  足元 △2.8 (△5.6)  翌月  5.6

  2、工作機械受注の先行き予測に関する判断(DI)
   (c)受注総額の水準    足元 △14.1 (△4.2)  翌月 △1.4
   (d)受注内需の水準    足元 △16.9 (△1.4)  翌月 △1.4
   (e)受注外需の水準    足元 △14.5 (△4.4)  翌月 △7.2

  3、受注内需業種別の水準(DI)
   (f)一般機械向けの受注水準  翌月 △5.6 (+1.4)
   (g)自動車向けの受注水準   翌月 △3.0 (+1.5)
   (h)電気・精密向けの受注水準 翌月 △10.0 (±0.0)

  4、受注外需地域別の水準(DI)
   (i)アジア向けの受注水準   翌月 △4.3 (△4.3)
   (j)欧州向けの受注水準    翌月  0.0 (+1.7)
   (k)北米向けの受注水準    翌月 △6.3 (△3.1)

(ひとこと)
  5月の受注短観を見ますと、業況判断は会社全体、工作機械事業とも2カ
 月連続で低下し、特に工作機械事業の業況は、4カ月ぶりの「悪い」超とな
 りました。国内は政策効果待ちによる停滞感、外需は中国をはじめとする新
 興国経済の低迷が影響しているものと思われます。
  それを示す様に、工作機械受注の先行きにつきましても、総額、内外需す
 べてが足元で2ケタの「減少」超となっています。翌月につきましても、足
 元から改善しているものの、すべて「減少」超となりました。内需業種別や
 外需地域別の水準も多くが「減少」超となっています。内需は政策効果が期
 待される下期までの動きは鈍いものと思われ、外需も、先行き不透明感が漂
 う中ではありますが、大きな減少要因も見られてはおらず、今後の動向を注
 視する必要があります。
  

 

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◆ 最新情報
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IMTS2016 視察団編成のご案内
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 9月12日(月)から17日(土)まで米国イリノイ州シカゴ市で開催され
るIMTS2016に際し、日工会は、東日観光(株)が実施するIMTS
2016視察団を後援致します。

 本視察団は、展示会の視察に加え、現地工作機械ユーザ企業の視察と意見交換
を行うコースもご用意しておりますので、是非参加をご検討ください。

 詳しい内容は日工会ホームページよりパンフレットをご覧頂き、東日観光(株)
までお申し込み・お問い合わせ下さいますようお願い致します。

【日工会ホームページ IMTS2016 視察団編成のご案内】
https://www.jmtba.or.jp/wp-content/uploads/IMTS2016-tour.pdf

【問い合わせ先】
 東日観光(株) TEL:03-5148-1731 担当:秋澤・鈴木・加藤

 

 

■ 編 集 後 記 ━━━━━━━━━━━━━━・・・・・‥‥‥………

○消費税率引き上げ延期について

 今週、安倍総理は、消費税率引き上げの再延期の方針を表明しました。

 10%への引き上げがほぼ確実に行われる前提で動いていたものが、延期に
なれば、各方面に影響が出そうです。

 工作機械受注に関しては、今年度末期限の生産性向上設備投資促進税制と併
せて、年末にかけて駆け込みが発生するのではと考えられていました。ただ、
消費税率引き上げの延期が受注に与える影響は、過去の動きを見ても、景気変
動や政策効果による動きに比べて小さく、今回もさほど大きくないと見込まれ
ます。

 今回の消費税率引き上げ延期については、賛否両論がありますが、国の財政
健全化と景気対策の両立を図るべく、適切な施策が講じられるよう、願ってや
みません。
 

(T)

 

 

次回、Vol.193は2016年6月9日(木)に配信予定です。

毎度最後までお付き合い頂き、ありがとうございました。
次号もよろしくお願いします。

 

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