ましんつ~るまがじん~vol.81~

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 ・今日のコラム………… 工作機械受注実績 2012年度の概要

 ・統計更新情報………… 2013年4月分短観発表

 ・編集後記  ………… 円安バンザイ?(T)

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◆ 今日のコラム
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○工作機械受注実績 2012年度の概要

 前号の統計更新情報で、2012年度の結果について簡単に触れましたが、
今号では、さらに詳細をご紹介します。

 データにつきましては、下記のURLの「2012年度受注実績」からダウ
ンロードできます。

《工作機械統計ページ》
 https://www.jmtba.or.jp/machine/data

 
【受注総額】
 2012年度の受注総額は1兆1,398億円で、前年度比は13.1%減
と3年ぶりに減少しましたが、3年連続で1兆円は超えました。うちNC工作
機械は、1兆1,120億円で同12.7%減でした。

【内需】
 内需計は、3,629億円で前年度比13.4%減と3年ぶりの減少となり
ました。欧州や中国などの海外景気の不透明感などから、年間を通して力強さ
に欠け、業種別でも、11業種中8業種が前年度割れとなりました。

 一方で、航空機関連の受注は比較的堅調な推移を見せ、航空・造船・輸送用
機械は同16.9%増と2年ぶりに増加しました。

【外需】
 外需計も、7,770億円で前年度比12.9%減と3年ぶりの減少となり
ました。上期は、前年を若干下回る水準で推移していましたが、下期にアジア
で落ち込みが見られたことから、前年度2ケタ減となりました。ただし、年度
の受注実績では、過去3番目となる高水準でした。

 地域ごとに見ると、アジアは年度後半の中国の落ち込み、タイ洪水復興需要
の剥落、インドの受注減などにより、同19.1%減となりました。しかし、
インドネシアやベトナムなど「その他のアジア」地域では、自動車関連の受注
が多く見られました。

 欧州は、政府債務危機問題の長期化により、前年まで続いていた緩やかな回
復基調にも陰りが見られ、今年度は低調に推移しました。ただ、12年末頃よ
り、底打ち感もみられています。

 北米は、年間を通して好調を維持し、同10.0%増と3年連続の増加で、
受注額は06年度に次ぐ史上2番目の高水準となりました。アメリカでは自動
車、エネルギー、航空機をはじめ、製造業全体に勢いがあったほか、メキシコ
でも自動車関連投資が活況で、メキシコは初の200億円超えとなりました。

 

 2013年度経済は、まだまだ海外で不透明な情勢が続いていますが、国内
はアベノミクス効果によって盛り上がっています。外需比率が7割近い工作機
械受注ではありますが、為替も円安方向に向かっているなど、今年度がどのよ
うな結果になるか、期待を持って見ていきたいと思います。

次号では、先週開催されたCIMT2013の結果概要をお知らせいたします。

 

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◆ 統計更新情報
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○2013年3月次受注短観発表(2013年4月30日15時公表)

《工作機械統計ページ》
 https://www.jmtba.or.jp/machine/data

  短観(2013年4月次) ※( )内は前月比

  1、業況に関する判断(DI)
   (a)会社全体の業況    足元  1.4(±0.0)  翌月  2.9
   (b)工作機械事業の業況  足元  0.0(±0.0)  翌月  1.4

  2、工作機械受注の先行き予測に関する判断(DI)
   (c)受注総額の水準    足元  1.4(△1.5)  翌月  2.9
   (d)受注内需の水準    足元 -1.4(△1.4)  翌月  0.0
   (e)受注外需の水準    足元  3.0(△1.5)  翌月  4.5

  3、受注内需業種別の水準(DI)
   (f)一般機械向けの受注水準  翌月  1.4(±0.0)
   (g)自動車向けの受注水準   翌月  4.6(+1.5)
   (h)電気・精密向けの受注水準 翌月 -5.9(±0.0)

  4、受注外需地域別の水準(DI)
   (i)アジア向けの受注水準   翌月  4.5(+1.5)
   (j)欧州向けの受注水準    翌月 -5.3(±0.0)
   (k)北米向けの受注水準    翌月  6.5(△0.1)

(ひとこと)
  4月の受注短観をみますと、景況感の判断は前月と同様になりました。
 受注額の先行きについては、足元は3月の反動減もあって内外需、総額とも
 低下していますが、翌月は全て改善見込みとなっています。
  4月以降の動きについては、内需では期待感が先行していることや、政策
 待ちといったことで、回復の動きはまだ鈍い状況にあり、外需も今のところ
 これまでの傾向に大きな変化は無い状況にあります。
  ただ、新たなマイナス要因もみられないため、今後、内外需とも緩やかに
 回復することを期待したいところです。

 

■ 編 集 後 記 ━━━━━━━━━━━━━━・・・・・‥‥‥………

○円安バンザイ?

 いよいよゴールデンウィークを迎えました。
 
 2回に分かれた前半が終わりましたが、皆様はどのようにお過ごしでしょう
か。このメールを連休の間に出勤して読んでいる方、7日以降にリフレッシュ
してご覧になる方とそれぞれいらっしゃると思います。

 ゴールデンウィークと言えば、必ずニュースになる空港のラッシュ。毎年、
JTBで実施している旅行動向調査によると、今年は連休が分散されるために
出国ラッシュは27日と2・3日の2回あるそうです。

 また、同調査では、国内旅行人数は過去最高を見込んでいる一方、海外旅行
の人数は5%減ながら、昨年に次ぐ過去2番目の水準で、旅行費用は国内、海
外とも増加という結果が出ており、景況感の改善が後押ししているものとJT
Bでは分析しています。

 円安の影響は幸いにも少なく、ハワイや欧州行きの旅行も好調だそうで、回
数を減らすのではなく、現地の食事や買い物を節約する傾向にあるようです。

 私は昨年、当分行く機会はないだろうということで、新婚旅行に欧州へ行き
ましたが、その時の為替が1ユーロ=100円程度で、非常に安く旅行ができ
たと感じましたが、4月30日現在では、128円程度となっており、私が行っ
た頃と比べて、3割弱値上がりしたような状態です。

 しかしながら、人に言われて気づきましたが、1ドル=100円の水準は、
リーマンショック前よりも円高で、過去には、1ドル=100円で、海外の買
物が「安い、安い」と言っていた頃もありました。そう思うと、たしかにこの
レベルであれば、旅行には影響なさそうです。

 産業界を見ると、今回の急激な円安で、喜ぶ企業もあれば、泣いている企業
もあります。原油輸入量の増加など、過去の100円の時に比べ、円安方向に
対してのマイナス要素は確かに多くはなっていますが、国内で生産し続ける企
業が依然多い中で、輸出比率が高まっている工作機械業界にとっては、今後の
採算改善の好材料になると思います。

 今後も、政府から様々な政策が打ち出されると思いますので、それらも活用
しながら、日本の景気と共にわが業界も成長していければと切に願います。

 

【参考:JTB News Release】
http://www.jtbcorp.jp/scripts_hd/image_view.asp?menu=news&id=00001&news_no=1679

(T)

次回、Vol.82は2013年5月14日(火)15:00以降に配信予定です。

毎度最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。
次号もよろしくお願いします。 

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【ましんつ~るまがじん】

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